「個人事業主になりたい」と思って調べ始めると、たいてい「開業届を出しましょう」という答えにたどり着きます。まちがいではありません。ただし、それだけでは半分しか伝わっていません。
個人事業主になること自体は、じつは手続きにすぎないからです。ほんとうに大事なのは、開業届の先にある「何で、誰に、どう稼ぐか」という事業の中身です。稼ぐ事業がないまま届け出だけ出しても、意味はありません。
この記事では、個人事業主の定義から、なるために本当に必要なこと、開業の手順、税金と経費、青色申告、社会保険、インボイス、補助金、そして法人化の目安まで、これから独立や副業を始める人が一通り判断できるように整理します。制度の金額や要件は改正で変わるので、最終的には国税庁など公式の案内もあわせて確認してください。
この記事の要点
- 個人事業主とは、開業届を出して個人で事業を営む税法上の区分です。ただし本質は「稼ぐ事業を持つこと」で、開業届を出すだけでは意味がありません。
- 始め方は、事業を決める → 開業届(開業から1か月以内)→ 青色申告承認申請 → お金まわりの準備、の順です。
- 納める税金は所得税・住民税・個人事業税・消費税の4つです。経費と青色申告(最大65万円控除)で、負担を下げられます。
- 会社員と違い、社会保険は国民年金と国民健康保険に切り替わります。インボイスや補助金は、取引先や事業に応じて判断します。
- 法人化の目安は課税所得800万円前後です。迷ったら個人事業で小さく始め、利益が育ってから検討しましょう。
個人事業主とは
個人事業主とは、会社をつくらずに個人で事業を営み、税務署に開業届を出した人のことです。職業の名前ではなく、税金の世界での区分だと考えてください。
もう少し正確に言うと、反復・継続して、かつ独立して事業を行う個人を指します。反復・継続とは、一度きりではなく、くり返し収入を得ている状態のことです。会社に雇われて給料をもらうのではなく、自分の名前で仕事を受けて対価を得ている人が当てはまります。
ここで、個人事業主として「認められる場合」と「認められにくい場合」の線引きも押さえておきましょう。継続してくり返し、利益を目的に、自分の判断とリスクで行っている仕事は、事業として認められます。
反対に、単発で終わる収入や、趣味の延長で規模も継続性もない収入は、事業ではなく「雑所得」として扱われることがあります。同じ副収入でも、事業所得か雑所得かで使える控除や損益通算(後で説明します)が変わるため、この違いは意外と大きいのです。
なぜこの区分を知る必要があるのでしょうか。区分によって、確定申告のしかた、使える控除、入る社会保険まで変わってくるからです。
名乗るかどうかではなく、届け出と申告で決まります。ここが最初につまずきやすいところなので、この記事で順番にほどいていきます。
個人事業主・フリーランス・自営業・会社員の違い
個人事業主・フリーランス・自営業は、別の視点から見た言葉です。混同されがちですが、指しているものの角度が違うだけです。
| 言葉 | どの視点か | ざっくり言うと |
|---|---|---|
| 個人事業主 | 税金の区分 | 開業届を出し、税務上「事業者」として扱われる人 |
| フリーランス | 働き方 | 組織に属さず、案件ごとに契約して働く人 |
| 自営業 | 広い総称 | 雇われずに自分で事業を営む人全般(法人経営者も含む) |
たとえばフリーランスのデザイナーが開業届を出せば、その人は税法上は個人事業主になります。働き方はフリーランス、税の区分は個人事業主、という重なり方です。
自営業はもっと広く、自分で会社を立ち上げた経営者まで含みます。2つの立場の細かな違いは、個人事業主とフリーランスの違いでさらに整理しています。
会社員との違いは、お金と保険の「自分でやる範囲」にはっきり出ます。会社員は、勤め先が源泉徴収と年末調整で税金を計算し、厚生年金と健康保険にも会社が保険料の半分を負担して加入します。
個人事業主になると、税金は自分で確定申告して納め、国民年金と国民健康保険に自分で加入し、保険料も全額を自分で払います。この「守ってくれる会社がいなくなる」への切り替わりが、独立でいちばん大きく変わる点です。
個人事業主になるということ(開業届の前に)
ここが、多くの記事が飛ばしてしまう肝心なところです。個人事業主になるとは、開業届を出すことではなく、「自分の事業を持つ」ことだと考えてください。
開業届は、あくまで「事業を始めました」と税務署に知らせる紙です。届け出をしても、そこに稼ぐ事業がなければ、収入は生まれません。順番が逆になりがちですが、先に必要なのは「何で稼ぐか」であって、手続きはそのあとです。
では、稼ぐ事業を持つとは、具体的に何を決めることでしょうか。少なくとも次の3つが要ります。
- 何を売るか(事業アイデア):自分のスキルや経験を、お金を払ってもらえる形にします。思いつかないときの探し方や、ひとりで回せる事業の条件は、事業アイデアの発想で扱っています。
- 誰に売るか(ターゲット):全員に売ろうとすると、ひとりの手数では届きません。相手を絞るほど、少ない労力で選ばれやすくなります。絞り方はターゲット設定で整理しています。
- どう伝えるか(コンセプト):「誰に・何を・どのように」を30秒で言える形にします。ここが曖昧だと、集客も値付けも定まりません。まとめ方は事業コンセプト設計で解説しています。
運営者の場合も、開業届より先に「建築のスキルを、これから学ぶ人に向けて教える」という事業の中身を決めてから動きました。この3つが見えて、はじめて開業届に意味が出ます。
逆に言えば、まだ事業が固まっていないなら、手続きよりも先にここを詰めるべきです。何から手をつけるか迷う人は、起業は何から始めるか(全体の流れ)を最初に読むと、自分がいまどの段階にいるかが見えてきます。
個人事業主になる手順(全体の流れ)
事業の中身が決まったら、手続きに進みます。会社設立のような登記は不要で、やることは多くありません。全体の流れは次のとおりです。
- 事業を決める:前の章の3つ(アイデア・ターゲット・コンセプト)を固めます。
- 開業届を出す:正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。事業を始めた日から原則1か月以内に、住んでいる地域を管轄する税務署へ提出します(国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」、2026年7月時点)。
- 青色申告承認申請書を出す:節税につながる青色申告をするなら、こちらも提出します。原則、青色申告をしたい年の3月15日までが期限です。1月16日以降に開業した場合は、開業から2か月以内が期限になります。
- お金まわりを整える:事業用の銀行口座や会計ソフトを用意し、記帳を始めます。
- 必要な許認可を確認する:飲食や古物、士業など、業種によっては開業前に許可や登録が要ります。自分の業種に許認可が必要かを、始める前に調べておきましょう。
開業のタイミングによっては、開業資金の準備も必要になります。運営者は開業と前後して、日本政策金融公庫の創業融資を実際に通しました。自己資金だけで足りない場合、公的な融資は選択肢になります。
資金調達の具体は財務カテゴリで扱うので、ここでは「手続きの前後に、事業とお金の準備がある」とだけ押さえてください。開業の見極めや準備のチェックリストは、独立・開業の始め方でくわしく解説しています。
個人事業主が納める税金
個人事業主が納める税金は、主に4種類です。会社員のときは給料から自動で引かれていたものを、これからは自分で把握して納めます。
| 税金 | かかり始める目安 | 納め方・時期 |
|---|---|---|
| 所得税 | 課税所得が48万円(基礎控除)を超えたとき | 毎年の確定申告で計算し納付(原則3月15日まで)。税率は所得に応じ5〜45%の累進 |
| 住民税 | 所得が45万円程度を超えたとき | 確定申告をもとに自治体が計算。6月ごろ通知、年4回または一括。おおむね所得の10% |
| 個人事業税 | 事業所得が290万円(事業主控除)を超えたとき | 8月・11月の2回。税率は業種により3〜5% |
| 消費税 | 課税売上が1,000万円を超えたとき(原則その2年後から) | 課税事業者になった年から申告・納付 |
数字だけ見ると身構えますが、所得税は「売上」ではなく「売上から経費と控除を引いた課税所得」にかかる点が大事です。たとえば売上が500万円でも、経費150万円、各種控除で150万円を引ければ、課税所得は200万円になり、そこに税率がかかります。つまり、経費と控除を正しく使うほど、納める税金は下がります。
始めたばかりで所得が小さいうちは、所得税と住民税を意識すれば十分なことがほとんどです。個人事業税は事業所得が290万円を超えてから、消費税は売上が1,000万円を超えてから、と段階的に関わってきます。会社員と大きく違うのは、これらを納めるための「確定申告」を自分でやる点です。
個人事業主が経費にできるもの
税金を下げるうえで、いちばん身近で効くのが経費です。経費とは、事業のために使ったお金のことで、売上から差し引けます。経費が増えれば課税される所得が減り、税金も下がります。
事業に関係する支出は、幅広く経費にできます。たとえば次のようなものです。
- 仕事で使うパソコン・ソフト・道具
- 事業用の通信費(インターネット・携帯)
- 打ち合わせや移動の交通費、取材や仕入れの費用
- 仕事に使う書籍・セミナー・材料
- 外注費(人に手伝ってもらった費用)
自宅で仕事をする場合は、家賃や電気代のうち「仕事で使っている割合」を経費にできます。これを家事按分(かじあんぶん)といいます。
たとえば部屋の面積や使う時間から、家賃の3割を事業用と決めて計上する、という具合です。割合には合理的な根拠が要るので、決め方をメモしておきましょう。
いっぽう、経費にできないものもあります。所得税や住民税の本人負担分、国民年金・国民健康保険の保険料(これらは経費ではなく所得控除で扱います)、事業と関係のない生活費などです。とくに注意したいのが、プライベートと事業の支出が混ざることです。
運営者も、外注や制作の費用を事業用の口座とカードにまとめることで、確定申告のときの仕分けを楽にしています。経費の線引きや仕訳の実務は、会計カテゴリでさらにくわしく扱います。
青色申告と白色申告
確定申告のやり方には、青色申告と白色申告の2つがあります。手間は青色のほうがかかりますが、節税の効果が大きいのが特徴です。
青色申告の目玉が「青色申告特別控除」です。帳簿のつけ方と申告の方法によって、控除される金額が変わります(国税庁 No.2072 青色申告特別控除、2026年7月時点)。
- 10万円控除:簡易な帳簿でも受けられます。まず青色申告を始めたい人向けです。
- 55万円控除:複式簿記(お金の動きを2つの面から記録する方法)で帳簿をつけ、貸借対照表と損益計算書を期限内に提出すると受けられます。
- 65万円控除:55万円の要件に加えて、e-Taxで申告するか、電子帳簿保存の要件を満たすと受けられます。
この控除がどれくらい効くのか、目安を出してみます。たとえば所得税と住民税を合わせた負担がおおよそ所得の30%の人が65万円控除を受けると、課税所得が65万円減るので、税金はおよそ19万円下がる計算です(65万円 × 30%)。帳簿をきちんとつけるだけで、これだけの差が出ます。
白色申告は帳簿が簡単な代わりに、この特別控除がありません。売上や経費の記録は白色でも必要なので、手間があまり変わらないなら、控除を受けられる青色を選ぶ人が多いです。会計ソフトを使えば複式簿記のハードルはかなり下がるため、はじめから65万円控除をねらうのも現実的です。
なお青色申告特別控除は、2025年末に公表された令和8年度税制改正大綱で、将来的な見直しが見込まれています(2027年分以後の所得税が対象とされています)。申告の年には最新の内容を必ず確認してください。
確定申告の基本と損益通算
確定申告とは、1年間の所得と税額を自分で計算し、税務署に申告して納税する手続きです。個人事業主になると、毎年これを行う立場になります。
対象は原則として1月1日から12月31日までの1年間で、申告と納税は翌年の2月16日から3月15日ごろまでが期間です。用意するのは、売上と経費がわかる帳簿、経費の領収書、控除を証明する書類などです。
会計ソフトで日々の記帳をしておけば、申告書の作成はかなり楽になります。逆に、記帳を後回しにすると、期限まえに1年分をまとめてやることになり、いちばん苦しくなります。
副業で始める人に知っておいてほしいのが、損益通算です。事業所得が赤字になった場合、その赤字を給与など他の所得と相殺できるしくみで、結果として全体の税金が下がることがあります。ただしこれは、その副収入が「事業所得」と認められる場合の話です。雑所得の扱いだと損益通算はできません。
ここでも、最初に触れた「事業として認められるか」が効いてきます。青色申告なら、その年で引ききれなかった赤字を翌年以降に繰り越すこともできます。確定申告のやり方の詳細は、財務・会計のカテゴリで扱います。
社会保険と年金の切り替え
会社員から個人事業主になると、社会保険が大きく変わります。ここは見落とすと後で家計に効いてくるので、独立のまえに知っておきたいところです。
会社員のときは、厚生年金と健康保険に入り、保険料は会社が半分を負担していました。個人事業主になると、国民年金と国民健康保険に自分で加入し、保険料も全額を自分で払います。国民健康保険料は、住んでいる自治体と前年の所得で決まり、所得が増えると年に数十万円になることもあります。
会社員のとき給料から少しずつ引かれていた感覚とは、負担の見え方が変わる点に注意してください。厚生年金がなくなるぶん、将来受け取る年金が会社員より少なくなりやすいことも、頭に入れておきましょう。
対策として、国民年金に上乗せできる「付加年金」や「iDeCo(自分で積み立てる私的年金)」、退職金の代わりになり掛金が全額所得控除になる「小規模企業共済」といった制度があります。これらは老後の備えになりつつ節税にもなるので、無理のない範囲で活用したいところです。保険と年金の選び方は、それだけで深いテーマなので、財務カテゴリで別に整理します。
インボイス制度と個人事業主
2023年10月に始まったインボイス制度は、個人事業主にとって避けて通れないテーマです。とくに取引先が会社や店舗の場合に関わってきます。
インボイス(適格請求書)とは、消費税を正しくやりとりするために、決められた項目を書いた請求書のことです。買い手が消費税の控除を受けるには、売り手が発行するインボイスが必要になります。このインボイスは、税務署に登録した「適格請求書発行事業者」しか発行できません。
ここで判断が必要になります。売上が1,000万円以下の個人事業主は、本来は消費税を納めなくてよい「免税事業者」でいられます。しかしインボイスを発行するには、あえて課税事業者になって登録する必要があります。取引先がインボイスを求めるかどうかで、登録するかを決めることになります。
相手が一般の消費者なら、登録しない選択も十分にあり得ます。自分の取引先の性質を見て決めてください。損得の細かい試算は、消費税の記事であらためて扱います。
お金まわりの準備
事業を始めると決めたら、お金の入口と記録を整えておくと、あとの確定申告が驚くほど楽になります。ここは手続きよりも地味ですが、続けやすさを左右する部分です。
まず、事業用の銀行口座を分けます。生活費と事業のお金が混ざると、経費の集計に何倍も時間がかかるからです。
次に、会計ソフトを1つ決めて、売上と経費を発生のたびに記録する習慣をつけます。事業用のクレジットカードを1枚用意すると、支払いの記録がそのまま経費の明細になります。
この「口座を分ける・毎回記帳する」だけで、確定申告のときに1年分を思い出す苦しさから解放されます。完璧な帳簿を最初から目指す必要はありません。まず分ける、まず記録する、から始めてください。
個人事業主が使える補助金・助成金
自己資金や融資のほかに、返さなくてよいお金として補助金・助成金があります。個人事業主も対象になるものが多く、開業や設備投資の負担を軽くできます。
たとえば、小さな事業者の販路開拓を支える「小規模事業者持続化補助金」、ITツールの導入を支える「IT導入補助金」などは、個人事業主も申請できます。人を雇う場面では、雇用に関する助成金が使えることもあります。補助金は事業の前向きな投資を、助成金は雇用や労働環境の改善を後押しする、というのが大まかな違いです。
注意したいのは、補助金・助成金は要件や公募の時期が毎年のように変わり、多くは事前の申請と審査が必要な点です。使えるかどうかは、中小企業庁の情報サイトや商工会議所の窓口で、その時点の最新の内容を確認してください。「あとで申請しよう」では間に合わないことが多いので、開業の計画と一緒に調べておくと有利です。
個人事業主のメリット・デメリット
個人事業主の良し悪しは、ひとりで事業を続けやすいかどうかで見ると判断しやすくなります。
メリットは、始めるハードルの低さと自由さです。開業届を出すだけで始められ、登記費用もかかりません。
少ない資金で小さく始められ、仕事の進め方や休みも自分で決められます。青色申告を選べば、先に見た特別控除で節税もできます。
デメリットは、信用と安定の面にあります。社会的な信用や資金調達で、法人に比べて不利になる場面が残っています。収入が仕事の量で上下しやすく、経理も営業も制作もすべて自分でやることになります。
体調をくずせば事業が止まり、会社員のような有給休暇や労災もありません。判断材料をもっと集めたい人は、個人事業主のメリット・デメリットで深掘りしています。
個人事業主と法人、どちらを選ぶか
立場を選ぶときは、税金の損得や見た目の信用よりも、「責任」と「続けやすさ」で決めることをおすすめします。ひとりで無理なく続けられる形かどうかが、いちばん大事だからです。
よく「法人にしたほうが節税になる」と言われますが、それが効いてくるのは利益がある程度育ってからです。一般には、課税される所得がおおよそ800万円前後を超えたあたりから、法人のほうが税負担で有利になりやすいといわれます。ただし法人は設立費用や毎年の維持コスト、社会保険の加入義務もかかるので、売上が小さいうちは負担のほうが重くのしかかることもあります。
運営者も、この順番で進みました。まず個人事業としてオンラインスクールを立ち上げ、事業が育ってきた段階で合同会社ケグワークに法人化しています。個人事業から法人へは地続きで移れるので、迷ったら、まず個人事業で小さく始めて、利益が安定してきたら法人化を検討する。
この順番のほうが、多くのひとり事業にとって現実的です。最初から法人にしなければ、と気負う必要はありません。法人化で何が変わるかは、責任のかたちの違いとあわせて個人事業主と法人の違い(人格・責任)で扱っています。
個人事業主として続けるために
最後に、いちばん大切なことを書きます。個人事業主になるのはゴールではなく、スタートにすぎません。開業届を出した翌日から、事業を続けられるかどうかが問われます。
ひとりで続けるコツは、手を広げすぎないことです。会社のように人手はないので、あれもこれもと欲張ると、すぐに回らなくなります。相手を絞り、やることを絞り、無理なく続く形にする。
この「絞って続ける」考え方が、ひとり事業では大手のまねをするよりずっと効きます。運営者も、制作の一部を外注に出し、くり返す作業をAIで自動化して、少ない手数で回る形をつくってきました。ひとりで全部を抱えないための仕組みづくりが、続けるうえでの生命線になります。
スモゼミは、この「ひとりで続ける」ための考え方と、実際の進め方を体系的に扱っています。個人事業主になった先で迷わないために、事業の育て方まで含めて学べます。まずは無料で読める記事から、自分の事業に必要なところをのぞいてみてください。
よくある質問
副業でも開業届は必要ですか。 継続して事業として収入を得ているなら、副業でも開業届の対象になります。事業所得として青色申告をしたい場合は、開業届と青色申告承認申請書を出しておきます。ただし規模も継続性もない副収入は、雑所得として扱われることがあります。
赤字でも確定申告はしたほうがよいですか。 はい。青色申告なら、事業の赤字を給与などと損益通算でき、引ききれない分は翌年以降に繰り越せます。損失を活かすためにも、申告しておくほうが得なことが多いです。
屋号は必要ですか。 屋号(事業の名前)は必須ではありません。開業届に屋号を書く欄はありますが、空欄でも個人名で事業はできます。屋号があると、屋号名の銀行口座をつくれるなどの利点があります。
家族の扶養に入ったまま個人事業主になれますか。 なれます。ただし所得が一定額を超えると、扶養から外れて自分で税金や社会保険を負担することになります。扶養の基準は税と社会保険で分かれているので、境目の金額は事前に確認しておきましょう。
会社に副業がバレませんか。 住民税の通知経路などから知られることがあります。就業規則で副業が禁止・許可制のこともあるので、始める前に自分の会社の規定を確認しておくと安心です。
会社員を辞める前に準備できることはありますか。 あります。事業アイデアを固め、小さくテスト販売し、開業届や口座、資金の準備を進めておけば、辞めたあとの立ち上がりが早くなります。収入がゼロの期間を短くする意味でも、在職中の準備は有効です。
まとめ
個人事業主とは、開業届を出して個人で事業を営む、税金の世界での区分です。ただし本質は手続きではなく、「稼ぐ事業を持つこと」にあります。何を・誰に・どう売るかが決まって、はじめて開業届に意味が出ます。
始めたあとは、所得税・住民税・個人事業税・消費税を自分で把握し、経費と控除で税負担を下げ、確定申告で納める立場になります。社会保険は国民年金と国民健康保険に切り替わり、青色申告・インボイス・補助金への対応も必要に応じて判断します。
立場に迷ったら、責任と続けやすさで選び、まずは個人事業で小さく始めてみてください。大事なのは、なることよりも続けることです。
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