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個人事業主にかかる税金の種類|全体像を一望する

personスモゼミ編集部 event2026-07-24 公開 event_available最終確認 2026-07-24
個人事業主にかかる税金の種類|全体像を一望する

個人事業主になると、「税金」と聞いてまず思い浮かぶのは確定申告と所得税かもしれません。けれども、個人で事業を営む人にかかる税金は、じつは所得税だけではありません。いくつかの種類の税金が、それぞれ別の仕組みで関わってきます。

このことを知らずにいると、後になって思いがけない税金の通知が届いて驚く、ということも起こりがちです。逆に、どんな税金があるのかという全体像を先につかんでおけば、一つひとつと落ち着いて向き合えるようになります。まずは地図を持つことが、税金への苦手意識をやわらげる第一歩になります。

この記事では、個人事業主にかかる主な税金として、所得税・住民税・個人事業税・消費税の四つを取り上げ、それぞれが「どういう税金で、誰が、いつ、どこに納めるのか」という性格の違いを見渡します。税率や税額といった具体的な数字には踏み込みません。これらは改定されやすく、状況によっても変わるためです。数字ではなく、それぞれの税金の役割と納め先の違いをつかむことを目的にして読み進めてください。

この記事の要点

  • 個人事業主にかかる主な税金には、国に納める所得税、地方に納める住民税、都道府県に納める個人事業税、預かった分を納める消費税があります。所得税だけではない、という全体像をまず押さえます。
  • それぞれ「誰に納めるか(国か地方か)」「いつ納めるか」「何にかかるか」という性格が異なります。所得税は確定申告で計算し、住民税はその内容が自治体に共有されて計算される、といった関係があります。
  • すべての人にすべての税金がかかるわけではありません。個人事業税は一定の業種にかかるとされ、消費税は課税・免税の区別があります。自分にどれがかかるかは状況によって変わります。
  • 国民健康保険料や国民年金保険料は、税金ではなく社会保険料で、ここで扱う四つの税金とは別のものです。毎年出ていくお金の全体を見るときは、税金と社会保険料を分けて捉えると混乱しません。
  • 税率・税額・しきい値・納付期限といった具体的な数字は改定されるため、この記事では触れません。実際の金額や自分への当てはめは、必ず国税庁・税務署・自治体・税理士など公式・専門家で確認してください。

個人事業主にかかる税金は、一つではない

はじめに押さえておきたいのは、個人事業主にかかる税金は複数ある、という事実です。確定申告と結びつく所得税がよく知られているため、税金といえば所得税、と思ってしまいがちですが、それだけではありません。

税金には、大きく分けて国に納める「国税」と、都道府県や市区町村といった地方に納める「地方税」があります。個人事業主には、この両方が関わってきます。所得税は国税、住民税や個人事業税は地方税、というように、納める先が異なる税金が並んで存在しているのです。

さらに、事業の売上に関わる消費税もあります。消費税は、所得にかかる所得税や住民税とはまた性質の違う税金で、事業者としての立場から関わってくるものです。ただし、消費税には納める義務が免除される場合もあり、全員が同じように関わるわけではありません。

こうして見ると、個人事業主をとりまく税金は、それぞれ納め先も、かかる対象も、納めるタイミングも異なる、いくつかの仕組みの集まりだとわかります。次から、主な四つの税金を一つずつ見ていきます。なお、どんな稼ぎがどの所得に区分されるか、という「所得の種類」そのものは事業所得・雑所得・給与所得の違い所得の10種類にゆずり、ここでは「かかる税金の種類」に絞ります。

所得税|国に納める、一年の所得に応じた税金

まず中心にあるのが、所得税です。所得税は、国に納める国税で、一年間の所得に応じてかかる税金です。所得というのは、おおまかに言えば、売上などの収入から、それを得るためにかかった経費などを差し引いた、もうけにあたる部分です。

所得税の大きな特徴は、自分で計算して国に申告し、納める、という点にあります。一年間の所得を集計し、そこから所得控除などを差し引いた金額をもとに税額を計算する、という仕組みになっているとされます。この計算と申告を行う手続きが、確定申告です。つまり所得税は、確定申告と最も強く結びついた税金だと言えます。

納める先は国であり、タイミングは原則として、その年の翌年に定められた申告の期間に確定申告を行って計算・納付する、という流れになります。所得税の基本的な仕組みは、国税庁のタックスアンサーでも案内されています(国税庁 No.1000 所得税のしくみ)。具体的な税率や控除の額、申告期間の正確な日付は改定されることがあるため、実際の数字はこの公式ページなどで最新を確認してください。

住民税|住んでいる自治体に納める地方の税金

次に、住民税です。住民税は、所得税とは対照的に、地方に納める地方税です。具体的には、自分が住んでいる都道府県と市区町村に納めるもので、その地域の行政サービスを支える財源になる、という性格を持っています。

住民税も、所得に応じてかかるという点では所得税と似ています。ただ、納める先が国ではなく地方である、という違いがあります。そしてもう一つ、住民税には知っておきたい仕組みがあります。一般に、確定申告を行うと、その申告内容が住んでいる自治体にも共有され、それをもとに住民税額が計算される、とされています。

このため、多くの場合、住民税のために別途こまかい計算を一から行う必要はなく、確定申告をしておけば、その内容にもとづいて自治体側で住民税額が計算され、後から納付の案内(通知)が届く、という流れになるとされています。つまり所得税の確定申告は、住民税の計算の土台にもなっている、という関係です。

納めるタイミングは、所得税の申告のあと、自治体からの通知にしたがって納める、という順になるのが一般的とされています。住民税の具体的な計算方法や税率、納付の時期は自治体や制度によって定められ、改定されることもあります。住民税は地方税のため、詳しい扱いは住んでいる自治体(都道府県・市区町村)の窓口で確認するのが確実です。

白い机に置かれた用紙とペン、キーボード

個人事業税|一定の業種にかかる、都道府県の税金

三つめは、個人事業税です。これは、都道府県に納める地方税で、個人が営む事業のうち、一定の業種の事業所得に対してかかる、とされている税金です。

個人事業税の特徴は、すべての個人事業主に一律にかかるわけではない、という点にあります。対象となる業種は区分が定められており、自分の事業がその区分に当てはまるかどうかで、かかる場合とかからない場合が分かれる、とされています。事業の内容によって扱いが変わる税金だと理解しておくとよいでしょう。

納める先は、事業を行っている都道府県です。所得税や住民税と同じく事業のもうけに関わる税金ですが、国でも市区町村でもなく、都道府県に納めるという点が特徴です。多くの場合、確定申告などの内容をもとに都道府県側で計算され、対象となる人に納付の案内が届く、という流れとされています。

自分の事業が個人事業税の対象になるかどうか、どの区分に当たるか、といった判断は、業種の分類にかかわる専門的な部分を含みます。対象業種や具体的な扱いは改定されることもあるため、自分の事業が該当するかどうかは、事業を行う都道府県の窓口や税理士など公式・専門家で確認するのが安全です。

消費税|預かった消費税を納める仕組み

四つめは、消費税です。消費税は、これまでの三つとは性格が異なります。所得税・住民税・個人事業税が、事業のもうけ(所得)に応じてかかる税金だったのに対し、消費税は、商品やサービスの取引に対してかかり、事業者がそれを納める、という仕組みの税金です。

消費税の基本的な考え方は、事業者が、取引の際に受け取った(預かった)消費税を、国に納める、というものです。消費税は最終的に消費する人が負担する税金であり、事業者はいわばそれを預かって納める立場になる、とされています。この基本的な仕組みは、国税庁のタックスアンサーでも案内されています(国税庁 No.6101 消費税の基本的なしくみ)。

ここで大切なのが、消費税には、納める義務のある「課税事業者」と、その義務が免除される「免税事業者」の区別がある、という点です。どちらに当たるかは基準期間の課税売上高などの条件で決まるとされ、状況によって変わります。そのため、個人事業主だからといって全員がすぐに消費税を納めるわけではありません。

この課税・免税の詳しい仕組みや、自分がどちらに当たるかの考え方は消費税の課税事業者と免税事業者にゆずります。また、消費税と深く関わるインボイス制度についてはインボイス制度の基本で取り上げます。ここでは、「消費税という税金があり、それは預かった分を納める仕組みで、納める人と免除される人の区別がある」という性格だけを押さえておいてください。

四つの税金の性格を並べて見る

ここまで見てきた四つの税金を、「どこに納めるか」「何にかかるか」という性格で並べると、違いが見通しやすくなります。金額や税率は入れず、性格だけを整理したものが次の表です。

税金の種類納める先主に何にかかるか主な関わり方
所得税国(国税)一年間の所得確定申告で自分で計算して納める
住民税住んでいる自治体(地方税)所得申告内容が共有され、通知にしたがって納める
個人事業税都道府県(地方税)一定の業種の事業所得対象なら計算され、通知にしたがって納める
消費税国(国税)商品・サービスの取引課税事業者が預かった分を納める(免税の区別あり)

この表からわかるのは、同じ「事業にかかる税金」でも、納める先が国だったり地方だったりすること、そして、所得にかかるものと取引にかかるものがあること、さらに、全員に一律ではなく対象が分かれるものがあること、です。個人事業主の税金は、こうした性格の異なる仕組みの集まりだと捉えると、全体像がつかみやすくなります。

なお、この表はあくまで性格の対比です。実際にどの税金がいくらかかるか、いつ納めるかといった具体は、それぞれの制度で定められ、改定されます。表で全体像をつかんだうえで、具体的な金額や自分への当てはめは、必ず公式・専門家で確かめてください。

税金と間違えやすい、社会保険料との切り分け

ここまでの四つの税金を「毎年出ていくお金のすべて」と受け取ってしまうと、あとで見込みがずれることがあります。個人事業主が毎年納めるお金には、税金のほかに、国民健康保険料や国民年金保険料といった社会保険料があるためです。これらは税金ではなく、健康保険や年金という社会保障の仕組みを支える保険料で、税金とは別のテーマになります。

つまり、所得税・住民税・個人事業税・消費税という四つの税金と、国民健康保険料・国民年金保険料という社会保険料は、性格も、支える仕組みも異なる、別々のものです。両方を合わせれば「毎年出ていくお金」の全体になりますが、この記事で扱うのはあくまで税金のほうです。社会保険料の仕組みや、会社員から独立したときの切り替えについては保険・年金ガイドにゆずります。税金と社会保険料を分けて捉えておくと、毎年の支出の全体像がつかみやすくなります。

AI時代の応用・次の一歩

税金の全体像をつかむ段階では、生成AIを下調べの相棒として使うのも有効です。たとえば「個人事業主にかかる税金にはどんな種類があるか、初めての人向けに整理して」「所得税と住民税は納める先がどう違うのか、やさしく説明して」と尋ねれば、それぞれの税金の役割や関係を理解する助けになります。難しく感じる言葉を、身近な言葉に言いかえてもらう用途に向いています。

いっぽうで、大きな注意点があります。税率・税額・しきい値・納付期限といった具体的な数字は、改定されやすく、AIが古い前提のまま答えてしまうことがあります。税金は、数字を一つ取り違えると実害につながりやすい分野です。過去には、こうした税の数字を固定の値で示してしまい、後の改定で誤りになってしまう例もありました。AIの答えをそのまま納税の根拠にするのは避けてください。

役割を分けて使うのが安全です。どんな税金があるのか、それぞれどういう性格か、といった全体像の理解はAIに手伝ってもらい、自分にどの税金がいくらかかるか、いつまでに納めるか、という正確さが問われる部分は、国税庁(国税庁ウェブサイト)・税務署・住んでいる自治体・税理士など公式・専門家で確かめる。この線引きを守れば、AIは心強い下調べの道具になります。次の一歩としては、まず自分の事業に関わりそうな税金がどれかを、この記事の地図を手がかりに見当づけてみることをおすすめします。

よくある質問

個人事業主にかかる税金には、どんな種類があるのですか。 主なものとして、国に納める所得税、住んでいる自治体に納める住民税、一定の業種にかかる個人事業税、預かった消費税を納める消費税があります。すべての人にすべてがかかるわけではなく、事業の内容や状況によってかかる税金は変わります。自分にどれがかかるかや具体的な金額は、必ず国税庁・税務署・自治体・税理士など公式・専門家で確認してください。

所得税と住民税は、何が違うのですか。 大きな違いは、納める先です。所得税は国に納める税金で、一年間の所得に応じて確定申告で計算して納めます。住民税は住んでいる都道府県・市区町村という地方に納める税金です。一般に、確定申告をすればその内容が自治体にも共有され、それをもとに住民税額が計算されて通知される仕組みとされています。具体的な計算方法や金額は改定されるため、公式で確認してください。

個人事業税は、誰にでもかかるのですか。 個人事業税は、都道府県に納める地方税で、一定の業種の事業所得に対してかかるとされています。対象となる業種は区分が定められており、事業の内容によってかかる場合とかからない場合があります。自分の事業が対象かどうかや具体的な扱いは、事業を行う都道府県の窓口や税理士など公式・専門家で確認するのが確実です。

消費税は、個人事業主も必ず納めるのですか。 消費税には、納める義務のある課税事業者と、その義務が免除される免税事業者の区別があるとされています。どちらに当たるかは基準期間の課税売上高などの条件で決まり、状況によって変わります。免税・課税の詳しい仕組みは別の記事にゆずりますが、必ずしも全員がすぐ納めるわけではありません。自分の扱いは国税庁・税務署・税理士で確認してください。

まとめ

個人事業主にかかる税金は、所得税だけではありません。国に納める所得税、住んでいる自治体に納める住民税、都道府県に納める個人事業税、そして取引にかかる消費税と、性格の異なるいくつかの税金が関わってきます。

それぞれの違いは、「誰に納めるか」「何にかかるか」で整理できます。所得税は国税で、一年の所得に応じて確定申告で計算して納めます。住民税は地方税で、申告内容が自治体に共有され、通知にしたがって納めます。個人事業税は都道府県の地方税で、一定の業種にかかるとされ、対象は事業の内容で分かれます。消費税は、預かった分を納める仕組みで、課税事業者と免税事業者の区別があります。すべての人にすべてがかかるわけではない、という点も大切です。あわせて、国民健康保険料や国民年金保険料は税金ではなく社会保険料であり、これらの税金とは別に納めるお金だという切り分けも押さえておくと、毎年の支出の全体を見通しやすくなります。

まずは、こうした全体像を持つことが、税金への苦手意識をやわらげ、一つひとつと落ち着いて向き合う土台になります。そのうえで、税率・税額・しきい値・納付期限といった最新の数字や、自分にどの税金がどれだけかかるかは、必ず国税庁・税務署・住んでいる自治体・税理士など公式・専門家で確認してください。この記事は税金の地図であり、具体的な数字と自分への当てはめは、公式で確かめるのが確実です。

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